2017年3月30日木曜日

時局発言!ー上野千鶴子



上野千鶴子さんの新刊。朝日新聞などに書評として書いていたものをまとめた一冊で、テーマごとに上野さんが選んだ本が紹介されています。

ところで、私がはじめて読んだ上野千鶴子さんの本は、早稲田大学の博士課程でとった授業の教科書として採用された『ナショナリズムとジェンダー』という本でした。


この分野については恥ずかしながら無知であるため、どこまで理解できたかはわからないのですが、精密な調査の上に紡がれる、物事の本質をズバッと突き刺すような言葉の選び方と、心地よい文章のリズムに感動したことをよく覚えています。

ついでに「フェミニズムが感情的になって騒いでいる女性達」っていうありがちなイメージが全然的外れなこともよくわかった本でした。そういうイメージを持っている人のがよっぽど感情的なことが実感としてわかった本でもあります。

最近は移民についての発言などでいろいろ言われたりもしているみたいだけど、それはさておき、この新刊でもその文章の切れ味は健在。おかげで紹介されている本を端から読みたくなっちゃいます。

かっこいい文章は、かっこいい文章を読むことから。
文章力を磨きたい人にももちろんお勧めの一冊です。